« カリフォルニアの青い空(It Never Rains In Southern California)     - アルバート・ハモンド(Albert Hammond) - | トップページ | ボート・オン・ザ・リバー(Boat On The River) - STYX »

2008年6月28日 (土)

ウィズアウト・ユー(Without You) - バッドフィンガー -

                         ~悲劇の2人が遺した不朽の傑作~

                               by Pete Ham/Tom Evance

夕べのことは忘れないよ
そして君が出て行くときの時の君の顔も
でも物語はそんな風に進んでいくと思うよ
君はいつも微笑んでいるが
君の瞳には悲しみが見えるよ
そう悲しみがね

明日のことは忘れないさ
自分のすべての悲しみを考えている時はね
君とそこで出会ったね、でも僕は君と別れてしまった
今となっては、君に解ってもらうことが、唯一賢明だね
君に解ってもらうことがね

生きていけないよ、人生に君がいないなんて
生きていけないよ、何も与えることもできないよ
生きていけないよ、人生に君がいないなんて
生きていけないよ、何も与えることもできないよ

夕べのことは忘れないよ
そして君が出て行くときの時の君の顔も
でも物語はそんな風に進んでいくと思うよ
君はいつも微笑んでいるが
君の瞳には悲しみが見えるよ
そう悲しみがね

生きていけないよ、人生に君がいないなんて
生きていけないよ、何も与えることもできないよ
生きていけないよ、人生に君がいないなんて
生きていけないよ、何も与えることもできないよ
生きていけないよ、人生に君がいないなんて

【解説】
『ウィズアウト・ユー』は、ニルソン、マライア・キャリー、エア・サプライにカバーされ、今やスタンダードになった感もあるが、オリジナルがバッドフィンガー作であることは、一般的に知られていない。バッドフィンガーは悲劇のバンドと呼ばれ続けてきた。これは中心的なバンドメンバーでありソングライターであった2人を自殺で失い、バンド崩壊を余儀なくされたという暗い歴史によるものである。しかし不幸は2人がなくなってからも続いた。レコードの再販権の問題で、彼らの代表作でもあるアップル時代のレコードは、長らくレコード市場に流通しなかった。私もオランダ版のベスト版LPを手に入れるのがせいぜいで、レコード屋に行く度にBの棚を探しては、「バッドカンパニー」しかなく、がっかりしていたのを記憶している。CD時代になってからも同様で、再発シリーズが出たのは90年代になってからのことであった。やがてすべてのタイトルが再発されたが、さらに商魂たくましく、ピート・ハムのデモテープまでが2枚CD化されたのには、驚いたものだった。さらにライブ盤やお蔵入りだった「ヘッド・ファースト」までがCD化されてしまった。(当然、全部揃えてしまったが。)

さて、この曲は、ピートの作った導入部分とトムの作ったコーラス部分から成り、リード・ボーカルもそれぞれ分担している。代表作の『ノー・ダイス』の中の1曲で、シングル・カットもされなかった。ギターが中心で一見すると地味な曲で、もしニルソンの耳にとまらなかったら埋もれた名曲にとどまっていたかもしれない。ニルソンは、あるパーティーで他のバンドがこの曲を演奏するのを耳にし、いい曲だと思ったが、だれのオリジナルか解らず、聞きまわったらしい。(最初は同じアップルのグレープフルーツの曲だと思っていたそうだ。)

バッドフィンガーのほとんどのヒット曲はピート・ハムによるもので、彼は稀代のメロディーメイカーだった。「嵐の恋」、「ミッドナイト・コーラー」、「デイ・アフター・デイ」、「べイビー・ブルー」、「ネイム・オブ・ザ・ゲーム」、「ロンリー・ユー」など、どれも叙情的なメロディアスな曲が多い。遺産のデモテープを掘り起こすのは悲しい、もっと彼の曲を聴きたかった。わずか27歳という早過ぎる死が惜しまれる。

(NO.19)

|

« カリフォルニアの青い空(It Never Rains In Southern California)     - アルバート・ハモンド(Albert Hammond) - | トップページ | ボート・オン・ザ・リバー(Boat On The River) - STYX »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。