音楽(SSW)

2009年4月23日 (木)

シンプル・マン(Simple Man) グラハム・ナッシュ(Graham Nash)

Graham_nash

知らない人ぞ知らない隠れた名曲特集⑤

CSN&Yのグラハム・ナッシュの1971年のソロ・アルバム『ソング・フォー・ビギナーズ』の中の地味な1曲。ピアノの弾き語りで、淡々と歌うナッシュ、タイトルどおりシンプルな1曲である、名曲は大袈裟、小曲でした。アルバム・バージョンは間奏にバイオリンの伴奏が入る。『ソング・フォー・ビギナーズ』には、「シカゴ」、「狂気の軍隊」他のいい曲が多い。
グラハム・ナッシュは名曲
ティーチ・ユア・チルドレンに続き2回目の登場です。

                ~単純な男~

 By Graham Nash

僕は単純な男だ
だから簡単な歌を歌んだ
今までにそんなに深い恋に落ちたことはないし
同時にそんなに深く傷ついたこともない

僕は単純な男だ
だから簡単な曲を演奏するよ
もう一度君に会えたらなあ
最初に出会ったときのようにあの部屋で

僕は君を抱きしめたいんだ
でも君を無理やり押さえつけたくはないんだ
君の言葉が耳に残っているんだ
君の姿が僕の頭の周りを廻っているよ
僕を一人にさせないでおくれ

お話の結末は
この歌を歌うことさ
君の男であるということを誇りにさせてくれ
僕を強くさせるのは君だけなんだ
最後のときのようにね

僕は君を抱きしめたいんだ
でも君を無理やり押さえつけたくはないんだ
君の言葉が耳に残っているんだ
君の姿が僕の頭の周りを廻っているよ
僕を一人にさせないでおくれ
(NO.103)

| | コメント (2)

2009年3月 5日 (木)

この道は一度だけ(We May Never Pass This Way Again) Seals&Croft

【解説】卒業式シーズン到来です。卒業式に贈る定番の邦楽は数々あれど、洋楽は少ない。数少ない卒業式にあう含蓄のある歌です。「想い出のサマー・ブリーズ」でも紹介した、シールズ&クロフツの曲で「We May Never Pass This Way Again」です。青春は一度しかない、今歩いているこの道を2度と通ることはない、今を大切に生きるんだ。1973年の『ダイアモンド・ガール』の中の1曲です

Diamondgirl

                    ~人生は一度だけ~

                                              Lyrics by James Seals

人生はただのゲームだと人は言う
でもそう言う人の手からは、人生はすべり落ちていくものなのだ
愛は秋の太陽のようだ、消えてしまったようでもあり
始まったばかりのようでもある
道の前方に見える薄明かりのように
僕らがどこへ進んでいるか他人にはわからないだろう
宇宙の神秘は僕たちの耳元でささやく
そして、歳月を迎えてはやがて去っていくだろう
そして僕たちを未来に誘う、いつも

僕たちはこの道を二度と通ることはないだろう
僕たちはこの道を二度と通ることはないだろう

夢は愚かな人のためにあるのだと人は言う
でもそう言う人の手から夢は離れていくものだ
平和は、鳴かない鳩のようであり
飛び立っていったようであり
始まったばかりのようでもある
古い時代のコロンブスのように
僕たちは勇気をかき集めなければならない
広い海へ舟を漕ぎ出すんだ
恐れるな
そして、歳月を迎えてはやがて去っていくだろう
そして僕たちを未来に誘う、いつも

だから僕は笑っていたい、それが苦にならない間は
泣くことに価値があるなら泣いていたい
僕たちはこの道を二度と通ることはないだろう

それが僕が君と一緒にいたい理由さ
なざなら君は友達以上のものを感じさせるんだ
僕は旅の始まりで、君は旅の終わりさ
僕たちはこの道を二度と通ることはないだろう
それが僕が君と一緒にいたい理由さ

僕たちはこの道を二度と通ることはないだろう
僕たちはこの道を二度と通ることはないだろう
僕たちはこの道を二度と通ることはないだろう

(NO.89)

| | コメント (1)

2009年1月31日 (土)

ミスター・ボージャングル(Nr.Bojangles) ニッテイ・グリッティ・ダーツ・バンド(NGDB)

Cauj1ec9cagskga7can4tzr5ca5x068qc_4   

【解説】数多くのアーティストにカバーされている、カントリーの名曲である。最もポピュラーなのはニッテイ・グリッティ・ダーツ・バンド(NGDB)の『アンクル・チャーリーと愛犬ペッディ』でのカバーか。カントリーながら1971年に全米TOP9位まで上りました。オリジナルはジェリー・ジェフ・ワォーカーです。歌詞は、昔ダンスで腕を鳴らしたボージャングルおじさんと豚箱で出会い自慢のダンスを披露され、愛犬との昔話を聞かされるという内容。
『アンクル・チャーリーと愛犬ペッディ』には、もうひとつの名曲「プー横丁の家」(ケニー・ロギンス作)も聴き物です。

          ~豚箱のダンサー~
                 
By Jerry Jeff Walker

俺はボージャングルさんていう一人の男と知り合いだったんだ
ヤツは皆のためにダンスを披露してくれたんだ、くたびれた靴でね
白髪でボロボロのワイシャツとだぶだぶのズボンでね
そして古いタップシューズで
やつは結構高く跳ぶんだ、高く跳んで
そして軽々と着地するんだ

ボージャングルさん、ボージャングルさん
ボージャングルさん、踊っておくれよ

俺がやつに会ったのは、ニューオーリンズの留置所の監房さ
俺が一文無しの頃だったよ
ヤツは俺を見ていたんだ、煙が消え入るような年寄りの目さ

ヤツは人生について語ってくれた、人生についてね
ヤツは足を叩いて大きな声で笑ったものさ

ヤツは自分の名をボージャングルって明かしたんだ
それからちょっとばかしダンスを披露してくれたんだ
狭い監房の中でね

ヤツは自分のズボンをつかむと、羽の生えたように
高くジャンプするんだ
ヤツがヒールでタップを鳴らすと笑いの渦さ、笑いの渦さ
そして自分の着ている上着を後ろに放り投げるんだ

ヤツはミンストレル・ショーや南部地方のダンス大会で活躍したという
愛犬を連れて旅回りの15年の歳月を涙ながらに語ってくれたんだ
ヤツの愛犬は命を全うして死んだんだって
それから20年間ヤツはずっと愛犬の死を悲しんでいるという

ヤツは言う、チャンスがあれば安酒場でダンスを披露しているそうだ
1杯の酒とわずかなチップでね
でもほとんどの時間はこの豚箱で過ごしているのさ、ちょっと飲みすぎでね
そう言ってヤツは首を振るんだ、首を振りながら
誰かのリクエストが聞こえたよ
お願いします

ボージャングルさん、ボージャングルさん
ボージャングルさん、踊っておくれよ

(NO.81)

| | コメント (0)

2008年10月26日 (日)

ロミオの歌(Romeo's Tune)                  スティーヴ・フォーバート(Steve Forbert)

【解説】1978年の『Alive On Arrival 』でスティーヴ・フォーバートが登場したときは、ディスコ・ミュージックに聞き飽きた耳には新鮮だった。ミシシッピからギター一本でNYにやって来た若者が、大都会の荒廃した光景や若者の心情を歌にする。評論家たちも絶賛してニュー・ディランとか持ち上げたものだった。彼の魅力は、しゃがれたハスキーボイスと粗野で粗削りの若さや力強さだった。「ロミオの歌」は2作目のアルバム『Jackrabbit Slim』の中の1曲で、80年に全米11位になっている。
そういえば、長渕剛のアルバム『乾杯』の中に「プライベート」という曲があり、冒頭の歌詞に同じフレーズが出てくる。
「一晩中会ってくれ    すべてハイと答えてくれ    今日も君の部屋から  やさしい口づけ持っといで」
手持ちのCDの歌詞カードでは作詞作曲編曲は長渕剛だった。洋楽の訳詞を勝手に使うのは盗作?
この曲は、亡くなったスープリームスのオリジナル・メンバー、フローレンス・バラードに捧げられている。

まっ昼間に俺と会ってくれ
君の口からすべてOKだって聞かせてくれ
君の部屋から南国のキッスを持ってきて
真夜中に俺と会ってくれ
君の香水、月の香りを嗅がせてくれ

オー、神様も時代も持ち上げたり、落としめたりするものさ
いつもは、もっと違う何かがあるんだよ
話しても無駄だぜ、時間の浪費だぜ
それは前にみんな話しちまったことだぜ
見せかけの仮面の裏側には、涙があるのさ
俺は誰かに心配させたくなるほど多くのことを求めやしないさ
今はそれでいいんだ

まっ真昼間に俺と会ってくれ
君の口からすべてOKだって聞かせてくれ
輝く太陽の下へさあ飛び出そう

真夜中に俺と会ってくれ
君の口からすべてOKだって聞かせてくれ
星空の下へこっそりと出かけて走りだそう
オー、イエー、オー、イエー、イエー、オー、イエー

そいつが王様だろうが、女王様だろうが
今俺たちはシャンデリアの向こうへくりだすんだ
そこでは俺は自分の心を表す必要がないだろうし、君は聞く必要もない
ニュースや後から考え直したこと、色んな場面の断片を
俺たちは灯りの後ろで寄り添って、雑誌のように色あせるのさ

まっ昼間に俺と会ってくれ
君の口からすべてOKだって聞かせてくれ
君の部屋から南国のキッスを持ってきて

ヘイ、ヘイ、真夜中に俺と会ってくれ
君の口からすべてOKだって聞かせてくれ
君の香水、月の香りを嗅がせてくれ

オー今、まっ昼間に俺と会ってくれ
君の口からすべてOKだって聞かせてくれ
君の微笑を俺に返してくれ

ヘイ、真夜中に俺と会ってくれ
君の口からすべてOKだって聞かせてくれ
しっかり俺を抱きしめてくれ
そうさ愛と愛することは自由さ

(No.54)

| | コメント (0)

2008年10月25日 (土)

ウェルカム・バック(Welcome Back)             ジョン・セバスチャン(John Sebastian)

I38052hlibb_2

【解説】ジョン・セバスチャンの1976年発表『Welcome Back』のタイトルソングで、全米1位に輝きました。ジョン・トラボルタ主演の人気コメディー『Welcome Back,Kotter』の主題歌だそうです。不良少年の通う高校へ戻った高校教師のことを歌ったものです。ジョン・セバスチャンの音楽の魅力は、ほのぼのとした和やかさ、暖かさでしょうか。とくにハーモニカ演奏は、ソロの演奏家としての実力で、アルバム『Welcome Back』には、明るいワォームな曲が多く、楽しいアルバムです。

                             ~お帰り~

                          By John Sebastian

お帰り、君の夢は期限切れの切符のようだったね
君が笑いものにしていた、昔と同じ懐かしい場所へよく戻ってきたね
そうだね、君がいなくなってから、生徒の名前は
すべて変わってしまったけどね
でも、君の夢はやり残されたままで、夢の種類が変わっちまったけどね
夢が君をここに呼び戻したなんて、誰も想像しなかったけどね
ここに戻ってきたら、僕たちは君を必要としているんだ
そう、俺たちは、たまに会えば目一杯からかってしまうのさ
お帰り、よく戻ってきたね

俺たちはいつでも友達を見つけることができるね
お帰り
そして君が元気だったかどうか考えるだけで、顔が綻んでしまうんだ
君が教えていたどんな場面でも知っているよ
そこには君をまた復帰させる何かがあったんだね
そして、それが君をここに呼び戻したんだね

(NO.53)

| | コメント (0)

2008年10月11日 (土)

ユア・オンリー・ロンリー(You're Only Lonely)     -JDサウザー( J.D.Souther) -

【解説】スパートランプの「ブレックファースト・イン・アメリカ」とかが、ヒットしていた1979年このイントロの郷愁を誘うリズムセクションのオールドなノリに惹かれました。J.D.サウザーは、6人目のイーグルスといわれたぐらい、数々のヒット曲のソングラィターとして名を連ねています。シンガーとしては3作目の本作で、商業的に成功しました。タイトル曲は、全米7位、アダルト・コンテンポラリー・チャートでは1位を記録しています。

アルバム『ユア・オンリー・ロンリー』では、本曲以外にも「White Rythm And Blues」「Last In Love」の粒ぞろいの曲があり、それぞれリンダ・ロンシュタットとニコレット・ラーソンに提供しています。歌詞の内容は「お前が寂しいときは、いつも俺を呼んでくれよ」という、よくあるラヴソングです。甘すぎるラヴソングも過多に聞くとうんざりで、4作目の『Home By Dawn』(1984年)では、失敗に終わっています。

                      ~お前に俺が最後の男~

世界が敵に周り、お前の小さい肩にのしかかって来たときや
お前が寂しさを感じ、弱気なときは
そばにいてやさしくお前を抱きしめてくれる人が必要さ
俺の名前を呼んでくれよ
お前が一人ぼっちで寂しいときは

そんなに恥ずかしがらなくていいよ
お前が一人ぼっちで寂しいときはね
お前がつらい夜に、そばに寄り添う人が必要なときは
覚えておいておくれ、お前が女王様のように振舞っていた時も
俺はそばにいたことを
皆が離れていったとしても俺はお前のそばに残る最後の男だよ
だから俺の名前を呼んでくれよ
お前が一人ぼっちで寂しいときは

そんなに恥ずかしがらなくていいよ
お前が一人ぼっちで寂しいときはね

だから俺の名前を呼んでくれよ
お前が一人ぼっちで寂しいときは
そんなに恥ずかしがらなくていいよ
お前が一人ぼっちで寂しいときはね

(No.50)

| | コメント (0)

2008年10月 4日 (土)

シルバー・レイヴァン(Silver Raven)            - ジーン・クラーク(Gene Clark) -

【解説】バーズ脱退後のジーン・クラークは、ソングライターとしていい楽曲を残すが、商業的には成功しなかった。彼の最高傑作は1971年の『White Light』である。ジャケットがいい。真っ黒な闇に浮かぶ満月を背にギターケースに腰を掛けるジーン・クラークのシルエット。派手さはまったくないが、ジェシ・エド・デイヴィスのギターを背景に、渋い味わい深い楽曲が並ぶ。「シルバー・レイヴァン」は、1974年にアサイラム・レコードに移り、豪華なバックアップといい、アレンジといい手と金を掛けた『No Other』のなかの1作。皮肉にもオーバープロヅュース気味の他の作品より、ギター一本の弾き語りで歌う「シルバー・レイヴァン」が一番いい出来映えだった。ジーンの哀愁を帯びたメロディー、独特の節回し、が好きだ。1991年に亡くなったが、現在も未発表音源の発掘盤、編集盤が出される。歌詞は、ワタリガラスに呼びかける形式になっているが、ツアーに明け暮れるミュージシャンの自分を例えたものと想像される。

                     ~俺は孤独な渡りガラス~

君は銀色の渡りガラスを見たことがあるかい

ヤツは翼を持っていて、どこへでも飛ぶことができるのさ

暗い海のはるか上を飛び、危険な空のはるか上空を飛ぶ

君は姿を変えていく川を見たことがあるかい

今にも涸れ果ててしまうような川さ

だが海が満潮になると、川は流れを変えるのさ

 

君は眺めが変わっていく窓を見たことがあるかい

星の彼方まで見える海の窓さ

そして太陽の光の届かない空、君の夢を越えた世界が見えるのさ

 

君は古い世界がすたれていくのを見たことがあるかい

古い世界もかつては新しい世界と、もてはやされていたんだがね

 

君は銀色の渡りガラスを見たことがあるかい

ヤツはかすかに光る翼を持ってるのさ

ヤツが太陽の周りを旋回するとき

太陽の光を受けてかろうじて光るのさ、かすかに光るのさ

ヤツは試練が始まったことを自分の姉妹に告げようとするのさ

(No.47)

| | コメント (0)

2008年9月15日 (月)

イヤー・オブ・ザ・キャット(Year Of The Cat) - アル・スチュアート -

【解説】SSW(シンガー・ソング・ライター)系でも、ウェスト・コースト系とブリティッシュ系とは確かに異なります。ウェスト・コースト系はかっらと晴れて爽やか、ブリティッシュ系は哀愁を帯びたメランコリーさが特徴。アル・スチュアートもまさにブリティッシュ系SSWの典型です。この「イヤー・オブ・ザ・キャット」は、アル・スチュアートの代表作でもあり、名曲です。ヒプノシスの製作した猫づくしのイラスト・ジャケットも、タイトル曲のイメージを印象付けます。イントロのピアノから始まり、間奏のギター・ソロ、ストリング・アレンジ、サビの部分のサックスと完璧なアレンジです。ちなみにプロデュースはあのアラン・パーソンズです。77年に全米8位にまであがりました。さて歌詞は、幻想的なメロディーと同様、猫の年にタイムスリップした男が、猫女(ジャケットから勝手に想像)に連れられて一晩中夜の街を彷徨うという内容。ボガード、ピーター・ローレは映画『カサブランカ』に出てくる俳優。

              ~猫の年にタイムスリップ~   

                                                                         By Al Stewart

ハンフリー・ボガードの映画に出てくるようなある朝に

時間を逆戻ったような時代のある国で

君は犯罪捜査について考え込むピーター・ローレのように

人ごみの中を歩いている

 

彼女はシルクのドレスを身に着けて、太陽の中から抜け出しやって来る

まるで雨で水色ににじんだようなドレス

君は彼女に説明を求めなくていいよ

彼女はすぐに君に説明するだろうから

猫の年にやって来たことを

 

彼女は君に質問の間を与えない

なぜなら彼女は君の腕をしっかり外れないように組んだから

そして君は方向感覚が完全に失うまで、彼女に連れられていく

 

市場の店の近くにブルーのタイル貼りの壁のそばに

隠し扉があり、彼女は君をその中に連れて行く

近頃、彼女はよく口にする

「わたしの人生なんて流れる川のようなものだわ、猫の年にね」

 

彼女は、クールに君を見つめる

そして彼女の目は海上に浮かぶお月様にように輝くのだった

彼女は御香とパチョリの匂いがした

だから君は彼女に着いて来たんだ

扉の中で何が待っているか知るために

猫の年にね

 

朝がやって来ても、まだ君は彼女と一緒にいる

そしてバスや旅行者はみんな帰ってしまった

そう、君は戻るべき選択肢を見失い、帰りのチケットも失くしてしまった

だから君はここに留まるしかないのだ

 

夜のドラムの余韻が、朝のリズムのなかで微かに残っている

いつかは彼女と別れなければならないことを、君はわかっているんだが

今の間は、君は彼女と一緒にいようと考えるんだ

猫の年にね

(NO.41)

| | コメント (0)

2008年6月21日 (土)

カリフォルニアの青い空(It Never Rains In Southern California)     - アルバート・ハモンド(Albert Hammond) -

                            ~カリフォルニアにあこがれて~

                     by A.HAMMOND/M.HAZELWOOD

西行きに747便も乗り込んだんだ、何をするというあてもないまま

いろんなチャンスがあるという噂だけがすべてだったんだ

TVや映画に出演できるとかね、本当だと思ったんだ、きっと本当だとね

南カリフォルニアには雨が降らないという

前にもそういう類のことをよく聞いたことがある

カリフォルニアには雨が降らないって

でも彼女、人は警告してくれないんだ、どしゃ降りもあるってことを、どしゃ降りもね

失業して、わけがわからなくなって、自尊心も失い、食べるにも事欠いて

愛にも飢え、食べ物にも飢え、家に帰りたいよ

カリフォルニアには雨が降らないって

でも彼女、人は警告してくれないんだ、どしゃ降りもあるってことを、どしゃ降りもね

故郷の両親に会ったら言ってくれよ、俺はもう少しで成功するってことを

オファーは沢山あったんだが、どれを選ぶか迷ったんだ

どうか親には言わないでおくれよ、俺を見つけたときの状況をね

言わないでくれよ、俺を見つけたときの状況をね

勘弁してくれよ、それだけは勘弁してくれよ

南カリフォルニアには雨が降らないという

前にもそう言った類のことをよく聞いたことがある

カリフォルニアには雨が降らないって

でも彼女、人は警告してくれないんだ、どしゃ降りもあるってことを、どしゃ降りもね

【解説】

先週の阪神ーロッテ戦で、さよなら負けが決まった瞬間に球場を出ようとしたとき、出口付近でBGMにこの懐かしい曲がかかっていた。この曲を聴くと、澄み切った青い空を思い浮かべます。

1972年に全米5位になり、日本でも当時大ヒットしました。郷愁を誘う泣きメロが日本人に合うのか、2枚目のアルバム「The Free Erectric Band」の中の「落ち葉のコンチェルト」は、日本だけでヒットしました。

成功をつかもうとカリフォルニアに憧れてやってきた、売れないミュージシャンの心情を綴った詩です。アルバート・ハモンドの公式HPには、曲ごとのBackgrond Informationが載っていて、この詩を書いたときの状況も載っていました。

売れない下積み時代、アルバートはスペインの駅前で物乞いをしていて、たまたまハネムーンで来ていた従兄弟に気づかず、本人に物乞いをしてしまう。               見かねた従兄弟は、アルバートをホテルへ連れて行って、風呂、食事、衣服、お金を振舞う。アルバートは両親に告げ口をしないように、従兄弟に頼み込みこんだそうだ。

これらのエピソードを元に、マイケル・ヘーゼルウッドが、雨が降らないというカリフォルニア伝説と組み合わせて詩にしたんだと思います。

堺正章の『さらば恋人』がパクリだといわれている、イントロの部分が印象的です。

(NO.18)

| | コメント (1)

2008年6月 8日 (日)

詩人(Poetry Man)      - フィービ・スノウ -

                      ~忍び逢う恋~

あなたは私を笑わせてくれる

あなたの目は夜に灯りを点してくれるから

私にははっきり見えるわ

あなたは内気な少年のよう

何か甘いものを隠しているんでしょ

どうか私にそれをください、この私に

もっと私に何か話かけて

あなたは出かける必要はないのよ

あなたは詩人だから

すべてのものを韻に変えてしまうのね

あなたは魔法使い

私の求めるものは、私がランプをこするたびに

あなたが微笑んでくれること

あなたと一緒にいるときは

10代の頃のパーティーを開いているようね

そのとき私は妖婦になるわ

もっと私に何か話かけて

あなたは出かける必要はないのよ

あなたは詩人だから

何事もすべてうまくやってしまうのね

また時間がやって来たのね

あなたにさよならを告げる時間だわ

時間を元に戻してよ

でもあなたは家に帰ろうとしているのね

その家は毎日あなたが戻る場所よね

奥さんと暮らすためにね

もっと私に何か話かけて

あなたは出て行く必要はないのよ

あなたは詩人だから

すべてのものを韻に変えてしまうのね

【解説】

フィービ・スノウの75年全米5位にまで上った名曲です。彼女のファースト・アルバム「フィービ・スノウ」に入っています。

当時、ウェスト・コースト系のシンガー・ソングライターばかりを追いかけていた私にはジャズ、ブルースの匂いのするこのアルバムは、新鮮でした。ギターがいい、夜の雰囲気を醸し出すテナー・サックスがいい、バックはボブ・ジェームス、ズート・シムズ、テディー・ウィルソン、デヴィッド・ブロムバーグなどジャズ・フォーク界の草々たるメンバーが名前を連ねています。

そしてジャケットの自我像の水彩画もよかったな。当時はLPジャケットで上質の白い薄い紙を張り合わせていたな、気に入っていたアルバムだったので汚さないように気をつけていたっけ。

詩の内容は、忍び逢いを続ける愛人(詩人?)との儚いひと時を詩っています。

| | コメント (0)

より以前の記事一覧